四十肩や五十肩と呼ばれる肩関節周囲炎は、実は明確な原因は明らかになっていない部分が多いです。
ただ四十肩、五十肩の方に共通してみられるのは姿勢の悪さや、ローテーターカフと呼ばれる肩関節を安定させる働きをする小さい筋群の活動の低下です。
今回はこれらローテーターカフを鍛えるトレーニングをご紹介します。
エクササイズではなく、肩の痛み関してはこちらの記事もご覧ください。
肩関節周囲炎に限らず、この筋肉の活動低下は肩こり等を引き起こしますので現在痛みの症状が出ていない方にもおすすめです。
ローテーターカフ
ロテーターカフは回旋筋腱板と呼ばれる比較的小さな棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋です。
腕の骨の頭の部分を覆うように取り巻く筋肉で、この筋肉が正常に働くことにより、外側にある大きな肩や腕の筋肉を動かす事ができるようになります。
このローテーターカフは4つの筋肉で構成されています。
棘上筋
棘上筋は腕を外に広げていく肩関節の外転という動きです。
棘下筋
棘下筋の主な作用は腕を外に捻る外旋という動きです。
小円筋
小円筋の主な作用は腕を外に捻る外旋という動きです。
肩甲下筋
肩甲下筋の主な作用は腕を内に捻る内旋という動きです。
これらの筋肉が正しい腕の働き助けてくれますが、弱まる事で腕と肩甲骨の正常な関係が崩れてしまい痛みを出しやすくなってしまいます。
更に詳しい肩関節の構造はこちらをどうぞ。
ローテーターカフのトレーニング
ローテーターカフのトレーニングを行う上で重要な事は肩甲骨をあまり動かさないということです。
ローテーターカフは大きな筋肉ではないので肩甲骨や身体ごと腕を動かしてしまうと、周りの大きな筋肉を使ってしまい、効果が無くなってしまいます。
これからご紹介するトレーニングは重い重量で行う事で効果を出すわけではないので、初めは500mlのペットボトルに水を入れて行うぐらいで十分です。
エンプティカンエクササイズ
親指を下に向けダンベルを持ちます。
肘を伸ばしたまま肩を30°ほど持ち上げていきます。
ポイントとしては体の真横に上げるより30°ほど斜め前に上げるように行いましょう。
20回程度行います。
エクスターナルローテーションファーストポジション
横向きに寝ます。
ダンベルを持ち上腕と床と平行にし、肘を90°にします。
肘が浮かないように注意して肩の位置を動かさないよう手を上に持ち上げていきます。
20回程度行います。
エクスターナルローテーションセカンドポジション
椅子の背もたれなどを利用して安定して肩関節を90°横に上げた体勢を作ります。
肩が動かないように注意してダンベルを持った手を床と平行まで倒し、戻していきます。
20回程度行います。
エクスターナルローテーションサードポジション
椅子の背もたれなどを利用して安定して肩関節を90°前に曲げた体勢を作ります。
肩が動かないように注意してダンベルを持った手を床と平行まで倒し、戻していきます。
20回程度行います。
まとめ
五十肩や四十肩は一度症状が出てしまう完全に治るまで時間がかかりやすく、その間の痛みも強い傾向があります。
冒頭で100%四十肩を予防できるわけではないと書きましたが、これらのトレーニングを行う事で発症した際の症状を軽減する事ができます。
ローテーターカフ用のセラバンドというツールを使うと更に効果的にトレーニングできますが、自宅でペットボトルを利用して出来るので、肩の違和感がある方は行ってみて下さい。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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