いざ目標の体になろうと一念発起しジムに入会しても、3日後にはジムに行かなくなってしまう。

仕事で疲れているし、休みのはゆっくりしたい。
続けている人はストイックな人達なんだ。
どうせ自分は怠け者。

そんな気持ちになりませんか?

しかし、それをただ怠けで片付けてしまうのは勿体ない。
なぜ人は明日でいいや症候群に陥るのかを見ていきましょう。

怠ける本質とは

今日はジムに行こう、ランニング・スイミングしようと思っても、なぜ人は実行せずに怠けてしまうのか。

この答えに一石を投じたのがハーバード大学の進化生物学者ダニエル・リーバーマンです。
彼の研究によると「進化により人は怠けるようにできている」と言います。

狩猟民族が、ジョギンする事だけを目的にジョギングに出かけることはありません。私個人的な経験からもそのように言い切れます。彼らは食料を探しに、仕事をするために出かけていくのであり、それ以外の目的で外に出ていくのは賢明ではない。

運動なしで生活できたことは、人間の歴史に存在しませんでした。

生活活動が行われていない状況下ではエネルギー消費を減らそうとする体のメカニズムがあるのです。

The Scientific Reason It’s So Hard to Make Yourself Go to the Gym

生きていくために体を動かす環境にあった人間は、必要としない活動は行わないよう休息すると言います。

少ない摂取エネルギー量を狩猟や生殖活動に優先的に使用し、それ以外の余暇の時間は、エネルギーを使用しないように最適化され、進化したとリーバーマンは結論づけています。

本質的に人間は生きていくための活動以外は怠けるものである、とされてますが、意思が強ければ行動は変化できるのでしょうか。

マシュマロテスト

意思の強さに関係する興味深い実験があります。

その実験はスタンフォード大学の発達心理学者ウォルターミッシェルが行なったマシュマロテストです。

幼稚園の4歳の子ども186人が実験に参加し、被験者である子どもは、何もない机と椅子だけの部屋に通され、椅子に座るよう言われます。
机の上にはマシュマロが一個あります。
実験者は「用事があって出かけるけど、マシュマロはあなたにあげるけど、私が戻ってくるまで15分の間食べるのを我慢してたら、マシュマロをもうひとつあげよう。私がいない間にマシュマロを食べたら、ふたつ目はなしだよ」
こう言って部屋から出ていきます。
子どもたちの行動は隠しカメラで記録され、1人だけ部屋に残されます。


映像を分析した結果、マシュマロを見つめたり、触ったりする子どもは結局食べてしまう率が高いこと、我慢できた子どもは目をそらしたり、後ろを向いたりして、むしろマシュマロから注意を逸らそうとする傾向があることが観察された。
すぐ手を出してマシュマロを食べた子供は少なかったが、最後まで我慢し通して2個目のマシュマロを手に入れた子どもは、1/3ほどでした。

W. Mischel. (1958). Preference for delayed reinforcement: An experimental study of a cultural observation. The Journal of Abnormal and Social Psychology

この実験から分かることは、幼少期から意志力には個人差があると言うことです。それだけでなく、この被験者の子供達が32歳になるまで追跡調査を行なった結果、我慢できた子供ほど健康的で経済力豊かで犯罪に関与しませんでした。

幼少期から意志力のコントロールを行う事は、人間性や経済力に影響を及ぼします。

そこで実験者であるウォルターミッシェルは意思が弱くても誘惑に負けない方法を検証します。

If-Thenプランニング

ウォルターミッシェルは、誘惑に負けてマシュマロを食べてしまった子供は、マシュマロを直視し誘惑と戦い、マシュマロを食べなかった子供は他に意識を向け誘惑を回避している事を見つけます。

そこでウォルターミッシェルは「If-Thenプランニング」を考案しました。

実行の仕方はとても簡単で○をしたら×をすると言ったように、自分の行動を計画しその計画に沿って行動する事で、意思決定を事前準備させます。
誘惑の回避方法を予め決定しておくと言う事です。

ミスタークラウンボックス

ウォルターミッシェルはIf-Thenプランニングの実証実験として「ミスタークラウンボックス」を行いました。

子供達に木のピンをボードに挿す課題を与えますが、途中でミスタークラウンボックスが一緒に遊ぼうと、子供達が興味をそそるようなおもちゃや、陽気な音楽とともに誘います。
何も指示されていない子供達とピエロが来たら「邪魔をしないで!」とピエロに伝える対処方法を教わった子供達の2グループで作業効率を観察しました。

誘惑に対して対処法を教わったグループとそうでないグループを比較すると、対処方法を教わったグループの方が1.4倍の作業を行い、途中での中断もほとんどありませんでした。

誘惑に対して前もって意思決定をしておく事で、誘惑に対して正直な子供達でさえ作業を継続出来たのです。

トレーニングを続けるために

人は生きていくため以外の肉体的な活動は行っていなかかったため、本質的に怠ける事で体力を温存してきました。
仕事や家事から解放され、ソファーやベッドでグダグダするのは、当たり前の事なんです。

しかし、今は食料を得るために活動をしなくなり、運動量を確保するためや健康維持のために肉体活動を行うようになりました。

本質的には怠けたい、環境的には運動しなければいけない。
このジレンマがトレーニングを続けさせてくれないのです。

If-Thenプランニングを用いる

意思決定を事前にプランニングし、○をしたら×をすると言ったように自らをプログラミングする事で、誘惑と対峙せず行動に移します。

  • ケーキが食べたくなったらノートに書く。
  • ソファーで寝たくなったらジムにいく準備をする。
  • お酒を飲みたくなったら炭酸水を飲む。
  • イライラしたら深呼吸をする。

まずはこれぐらいのIf-Thenから始めていく事が大切ですが、より高度なプラニングを行う事で実行力は高まります。

  • 帰り道でコンビニに行きお水を買って、帰ったらソファーに座らずスマートフォンも触らず、ジムの準備をして家を出て、マシントレーニングとランニングをする。

誘惑を明確化しプランを作る事が大切です。
マシュマロテストでも誘惑といかに直面しないかも、誘惑を回避する大きな要因でした。

まとめ

人間は本質的に怠け者で、必要以外の行動はしてきませんでした。
食べたいダラダラしたい誘惑に打ち勝つのはとても大変です。
しかし、意思決定の強さは人生設計において重要な意味を持ち、健康面だけでなく、金銭面にも影響を及ぼします。
自らの行動を前もってプランニングする事で、誘惑に負けず意思決定が行いやすくなります。

このIf-Thenプランニングで誘惑を回避し、トレーニングを続けていきましょう。

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