ゴルフは年齢や性別を問わず、世界中で約3,500万人が行っていると言われているスポーツです。
とても人気の高い競技ですが、ゴルフのパフォーマンスを上げるために必要な条件があるのは、ご存知でしょうか?

ゴルフをされている方でしたら誰もがスコアを良くしたいと考えると思いますので、今回はそのために必要な事やそれに伴って起こりうる傷害などについて書いていこうと思います。

ゴルフをするために身体トレーニングは必要なのか

先でも書きましたが、ゴルフのパフォーマンスを良くするために必要な条件というものがあります。

ゴルフのフルスイングでは、ダウンスイングでクラブを加速し、フォロースルーで減速する時に高レベルの大きな力が要求される。

Smith MF. The role of physiology in the development of golf performance.

ゴルフスイングは、下肢で床反力が生じてから、その力がクラブヘッドのインパクトでピークに達するまで、連続的にパワーを発揮するスポーツだと考えられており、この連鎖を脚と股関節から始まり、続いて体幹部と肩、そして最後に両手と両手首の動きへと続く、一連の動作だと言われています。

つまり、有名選手やスコアが良いゴルファーのヘッドスピードが速い理由の一つは、全パワーをクラブヘッドに集める能力に長けているからだと言えます。

そして、ゴルフというスポーツでは、研究の結果、身体トレーニングを行うことにより大きな効果が得られるという事も分かっています。
この特性と先ほどの話を踏まえて考えると、パワーを向上させるためのトレーニングがゴルフのパフォーマンスを上げるためには重要で必要だということになるのです。

そして、トレーニングで培ったパワーを、ゴルフの特異性のある要求を認識しながらパワーと結び付けていくことで、パフォーマンスアップにつながっていくと言えるでしょう。

どういったトレーニングが効果的か

そもそもパワーとは何でしょうか?
パワーとは力×速度で発揮される力の大きさのことです。
パワーの向上させるためには、筋力、速度、力の立ち上がり速度の向上が必要になります。

つまり、筋力を向上するためのトレーニングも、素早く動いたり、筋発揮を早くするためのトレーニングも欠かせないということです。

筋力向上のために

アスリートの筋力は、大きな力を高速で発揮する能力と密接な関係がある。

パワーを相当高いレベルまで向上させるためには、ゴルファーはまず十分な基礎筋力をを備えていなければならない。

Cormie P, McGuigan MR, and Newton RU. Influence of strength on magnitude and mechanisms of adaptation to power training. Developing maximal neuromuscular power:Part 2-training considerations for improving maximal power production.
Haff GG and Nimphius S. Training principles for power.

一般的に、最大筋力を上げるためには85〜100%1RMという最大負荷で少ないレップ数、3〜5セット、週に2,3回トレーニングすることで、有意な向上が見られると言われています。トレーニング中のインターバルは最低3分ほどしっかり取るのが良いとされています。
以下のような種目を取り入れると良いでしょう。

  • フロントスクワット
  • シングルレッグ・デッドリフト
  • シングルアーム・ベンチプレス
  • シングルアーム・スタンディングケーブルロウ   等

パワー発揮をし、力の立ち上がり速度をあげるために

力と速度のコントロール力をあげ、力の立ち上がり速度を上げるためには、30〜45%1RMの負荷で、1〜10レップ、3〜6セット、週3回ほどのトレーニングをするとこちらも効果があると言われています。
これに基づいてトレーニングしたところ、ピークパワーと力の立ち上がり速度が増大したという報告もあります。

力の立ち上がり速度の向上は、神経伝達、筋の活性化の速度、および筋間コーディネーションの適応に起因する。
素早い動作を行おうと意識すること、そして実際にエクササイズを速い速度で行うことの両方が、トレーニングの結果に大きな影響を及ぼす事が知られている。

Cormie P, McGuigan MR, and Newton RU. Developing maximal neuromuscular power:Part 2-training considerations for improving maximal power production.

以下の種目などがおすすめです。

  • メディアル/ラテラルジャンプ
  • ローテーショナルメディスンボールスロー
  • ケトルベルスイング             等

前述の通り、ゴルフは生じた床反力を下肢から体幹部を通じ、肩から両手首へと伝えることが重要なスポーツです。
上記の3種目のトレーニングは、ゴルフの特異性のある動作を鍛えられるものにもなっています。
できるだけ速い動きで行うこともポイントです。
しっかりと床反力を使う事を意識しながら行ってみてください。

このようなトレーニングを重ねていく事で、床反力をクラブヘッドに集めてくる感覚を養い、パワー発揮に繋がっていくことでしょう。

プログラム例

上記でご紹介したトレーニングを実際行う時には、以下のようなプログラムはいかがでしょうか。

◎メディアル/ラテラルジャンプ 6レップ×3セット 自重 60〜90秒のインターバル

◎ローテーショナルメディスンボールスロー 6レップ×3セット 高速運動が可能な軽さ 60〜90秒インターバル

◎ケトルベルスイング 8レップ×3セット 股関節の速度を維持できる範囲で挙上可能な最大重量 2分インターバル

◎フロントスクワット 5レップ×3セット 85%1RM 2〜3分インターバル

◎シングルレッグデッドリフト 8レップ×3セット 75%1RM 60〜90秒インターバル

◎シングルアームベンチプレス 5レップ×3セット 85%1RM 90〜120秒インターバル

◎アームスタンディングケーブルロウ 5レップ×3セット 85%1RM 90〜120秒インターバル

傷害

ゴルフは一見すると、他のスポーツより身体的要求は厳しくないように見えます。
しかし、ゴルフスイングは多くの筋群と関節が関わる、複雑に統合された運動であり、体重の最大8倍ものの力が働いています。

アマチュアとプロのゴルファーが負った全ての傷害の中で、特に下背部の傷害が多く、23.7〜34.5%を占めていると言われています。
これはスイング動作により、腰部に大きな力が働く事、広い可動域が必要である事が原因である可能性が高いと思われます。
脊柱のねじれだけでも十分に傷害のリスク因子となることが明らかになっています。
それに加えて下方への圧縮、側方への側屈や滑り、後方から前方への剪断力など、他のスイングの特徴も傷害のリスクになります。

つまり、体幹部の筋肉の対称性と姿勢保持能力を適切なレベルで保つ事は腰部の障害予防にとても重要だという事です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
ゴルフのパフォーマンスを安全に向上させるためには、色々な条件が必要だということが分かりました。

皆様のゴルフ生活の参考になれば幸いです。
ぜひ楽しくゴルフを続けていってくださいね。

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