脂は1gあたり9kcalと炭水化物・たんぱく質と比較しても高カロリーな栄養素です。
通常のダイエットでは高カロリーな脂は控え、炭水化物の量をコントロールし、たんぱく質を多く摂取します。
しかし、
この脂を食べるケトジェニックダイエットについて見ていきましょう。
ケトジェニックダイエットとは
ケトジェニックダイエットが何であるかは、身体活動におけるエネルギー供給回路について見ていく必要があります。
身体活動のエネルギーとなるのがATPという物質です。
このATPはフォスファゲン機構・解糖・酸化機構と言ったATPの回路により、筋肉内やミトコンドリアから供給されます。
糖質を摂取すると糖を利用しATPが供給されますが、
脂質の種類
一言に脂質と言っても様々な種類があります。
大きく分けると常温で固形となる飽和脂肪酸と常温で液体となる不飽和脂肪酸に分けられ、不飽和脂肪酸は更に一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分けられます。
この脂肪酸の種類について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
ケトジェニックにおすすめの中鎖脂肪酸
脂肪酸には種類があり、構造により特徴が異なると説明しました。
ケトジェニックダイエットではこの脂肪酸の種類を選択して食べる事により、脂肪をエネルギーとして利用しやすくさせます。
中鎖脂肪酸は他の脂肪酸よりもミトコンドリアが利用しやすい性質があります。
それだけでなく、中鎖脂肪酸は他の脂肪酸と異なりカルニチンを伴わずにミトコンドリアに取り込まれます。
肝臓にあるミトコンドリアに取り込まれた中鎖脂肪酸は、アセチルcoAに分解されますが、
糖が不足した状態で中鎖脂肪酸等の脂質を多く摂取し、体内で脂肪をエネルギーとして利用する環境を作ると言うのがケトジェニックダイエットのメカニズムです。
オススメの食材
中鎖脂肪酸を利用する事で、効率よく体内で脂肪をエネルギーとして利用しやすくするので、脂質は中鎖脂肪酸を意識的に摂取します。
また、たんぱく質については脂質の多い食材を選択し、脂肪酸の中では体内で合成できない必須脂肪酸もありますので、必須脂肪酸である多価不飽和脂肪酸も心がけます。
糖質は野菜に含まれる糖質にし、食物繊維は多めに摂るようにしましょう。
中鎖脂肪酸の食材
- ココナッツオイル
- パームオイル
- 乳製品
この2つのオイルに中鎖脂肪酸が多く含まれておりますが、ミリスチン酸やパルミチン酸などの長鎖脂肪酸も含まれています。
- MCTオイル
中鎖脂肪酸(MCT)オイルは中鎖脂肪酸を抽出したオイルですので、中鎖脂肪酸のみを摂取出来ます。
ドレッシングなど食材にかけ利用しましょう。
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巷で耳したり目にするバターコーヒーはコーヒーに牧草を食べて育った牛のバター(グラスフェッドバター)とMCTオイルを混ぜたコーヒーの事で、カフェインと共に様々な脂肪酸を摂取出来るので、ケトジェニックダイエット中にオススメです。
多価不飽和脂肪酸の食材
- 亜麻仁油
- 荏胡麻油
- フィッシュオイル
荏胡麻や亜麻仁の油や魚に含まれる油が多価不飽和脂肪酸です。
中鎖脂肪酸だけでは必須脂肪酸が不足してしまうので、
また、フィッシュオイルのサプリメントを利用するのも効果的です。
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たんぱく質の食材
- 肉類
- 魚類
- 乳製品
- 鶏卵
脂質の多い肉類や魚類を選択し、1食は魚の脂を摂るようにしましょう。
また、乳製品はグラスフェッドバターが中鎖脂肪酸だけでなく不飽和脂肪酸も摂れオススメです。
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食物繊維の食材
- 葉物野菜
- きのこ類
- 海藻類
炭水化物は糖質+食物繊維で構成され食物繊維も炭水化物に含まれるので、ケトジェニック中の炭水化物は食物繊維の多い食材から摂取します。
食べてはいけない食材
- 果物
- 穀物類
- 根菜類
- 甘味料
- 菓子類
甘さのある製品や食材は野菜も含め食べないようしましょう。
ケトジェニックダイエットのバランス
では、1日どれくらいの脂質や他の栄養素を摂取するのが良いか見ていきましょう。
総消費カロリー
栄養素を計算するには1日で消費するカロリーを、基礎代謝を元に計算する必要があります。
基礎代謝は筋肉量や体重・年齢により個人差がありますが、平均的な基礎代謝で計算していきます。
- 成人男性は1500kcal
- 成人女性は1200kcal
この基礎代謝に活動による消費カロリーとDIT(食事誘導性体熱生産)を足す事により、1日で消費する総消費カロリーが計算されます。
- 成人男性では2100kcal
- 成人女性では1680kcal
こちらが平均的な日常生活における総消費カロリーとなります。
各栄養素のバランス
各栄養素の内訳は下記の通りです。
- 炭水化物 総摂取カロリーの10%
- たんぱく質 体重比率×1.5~2(g)
- 脂質 残りのカロリー
成人男性の平均総消費カロリーである2100kcalで各栄養素のカロリーとグラムを見てみましょう。体重は平均体重である66kgで計算します。
- 炭水化物 210kcal 53g
- たんぱく質 396kcal~528kcal 99g~132g
- 脂質 1362kcal~1494kcal 151g~166g
ケトジェニックダイエット中は食物繊維を多く摂る必要があるので、炭水化物は食物繊維の食材から摂るようにします。また、筋肉の分解が行われないようたんぱく質の摂取も心がけましょう。
1日の食事例
朝
グラフェットバターを使ったきのこのオムレツ
アボカドサラダ MCTオイルドレッシング
間食
バターコーヒー
ナッツ
昼
グレフェットバターを使ったサーモンとキノコのホイル焼き
サーロインステーキ
間食
ナッツ
無調整豆乳
夕食
ラムステーキ
ブロッコリーとオクラのナムル
また、ラム肉にはカルニチンが多く含まれているので、脂質の代謝を促せます。
苦手な場合はカルニチンのサプリメントを利用するのも良いでしょう。
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ケトアシドーシス
ケトジェニックダイエットを行うと、ケトアシドーシスという言葉を耳にする場合があると思います。それは、1型糖尿病患者が糖尿病性ケトアシドーシスという命に関わる状態になってしまうことがあるからです。
ケトン体のチェッカーを利用する事で安全にケトジェニックダイエットを行えます。
200以下:ケトーシスではない
Volek, Jeff S.; Phinney, Stephen D. (2012). The Art and Science of Low Carbohydrate Performance. Beyond Obesity.
200~500:軽いケトーシス
500~3000 :栄養学的ケトーシス(生理的ケトーシス)
2,500~3500:運動後ケトーシス
3000~6000:飢餓時のケトーシス
15000~25000:ケトアシドーシ
糖尿病を患っている方や、肝臓や腎臓の機能が落ちている方は必ず医師の診断を仰いでから行って下さい。
まとめ
糖が不足した状態で中鎖脂肪酸等の脂質を多く摂取し、体内で脂肪をエネルギーとして利用する環境を作ると言うのがケトジェニックダイエットのメカニズムです。
中鎖脂肪酸を意識して摂取する事で、脂質を利用しやすくなります。
また、食材の選択を誤ってしまうと、ケトン体が作られづらいので、オススメ食材から選ぶようにしましょう。
体調がすぐれない場合は即座に中止し、無理のない範囲でおこなって下さい。
LIBONA パーソナルトレーニング&整体ファクトリー
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