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暑い夏がやってくる前に知っておこう!運動時における水分補給の重要性!!

ゴールデンウィークに入り、気温もとても暖かくなってまいりました。
これからどんどん暑くなっていくかと思われますが、そのような暑い環境での運動時の水分補給はどのようにされていますか?
運動する際の環境条件、運動時間、運動強度、休息時間、目的などは様々であり、同様に人によって、発汗率、水分補給状態、体力、熱純化レベルなどは個人差があるため、一概にどの程度の水分を補給すべきかと推奨するのは難しい問題です。

延期が決まった2020年の東京オリンピックも、7月の東京という暑熱環境下での開催において、選手の安全面や運動パフォーマンスの低下を危惧されていました。
自分の水分需要について各個人が知識をつけることで、その人に最適な水分補給飲料の特定につながり、運動の安全性と運動パフォーマンスの質を確保する事ができるのです。

水分欠乏が及ぼす影響とは

運動している中で、うまく水分を摂取することができないと水分欠乏をおこしてしまいます。
水分欠乏が起きるとどのような影響が出てくるのでしょうか?
一般的に知られている脱水症以外の、身体の生理学的機能や運動パフォーマンスに対する影響について書いていきます。

生理学的機能に対して

運動強度をコントロールされている実験室研究では、脱水状態で運動を行うと心拍数と深部体温が上昇する可能性があることが、数十年に及ぶ研究データによって示されています。

その一方で、生体環境下での水分欠乏はコントロールされた環境下ほどには悪影響を及ぼさない可能性があるという研究データもあります。

被験者が脱水状態にあり、運動中の心拍数がコントロールされていた場合には、運動後の心拍数が脱水状態でない被験者に比べて有意に高くなり、回復速度が遅くなった。

Casa DJ, Stearns RL, Lopez RM, Ganio MS, Mcdermott BP, Yeargin SW, Yamamoto L, Mazerolle SM, Roti M, Armstrong LE, and Maresh CM.
Influence of hydration on physiological function and performance during trail runnning in the heat.

脱水がレジスタンスエクササイズに及ぼす影響を調査した研究では、体重が3%減少すると、各セット前の心拍数が上昇し、心拍数回復にも遅れが生じた。

Kraft JA, Green JM, Bishop PA, Richardson MT, Neggers YH, and Leeper JD.
impact of dehydration on a full body resistance exercize protocol.

より近年の複数のフィールド研究では、運動強度がコントロールされたフィールド環境において運動中の水分欠乏が生じた場合、実験室環境でみられたのと同様に深部体温と心拍数が有意に上昇したという報告があります。

運動パフォーマンスに対して

アメリカスポーツ医学会は、運動と水分補給に関する見解の中で、パフォーマンス低下を防ぐために、2%以上の体重減少を避けることを推奨していますが、その一方で近年、体重減少がかえって自転車のタイムトライアルの結果を向上させた可能性があると結論づけています。

しかし、これらは温和な環境条件下(26℃以下)で行われた点に注意が必要です。

2%以上の体重減少を避けることは、複数の研究によって裏付けられている提言であり、特に暑熱環境下での運動中にこのような水分不足が起きないよう注意が必要です。

最近の2つのフィールド研究では、トレイルランニング選手を同一の運動強度で走らせたところ、水分補給状態で走る場合に比べて走行速度が有意に遅く、心拍数が高くなった。

Casa DJ, Stearns RL, Lopez RM, Ganio MS, Mcdermott BP, Yeargin SW, Yamamoto L, Mazerolle SM, Roti M, Armstrong LE, and Maresh CM.Influence of hydration on physiological function and performance during trail runnning in the heat.
Lopez RM, Casa DJ, Jensen KA, DeMartini JK, Pagnotta KD, Ruiz RC, Rotti MW, Stearns RL, Armstrong LE, and Maresh CM.

このような研究結果の不一致が生じる原因として、コントロールされた実験研究として疲労困憊するまで運動を行う場合と、「できる限り長く」ではなく、「できる限り速く」運動する実際の競技とでは、状況が全く異なるからではないかと言われています。

実験研究では固定強度で運動が行われるのに対して、実際の競技では実施者が自分のペースで運動できます。

そして暑熱条件下においては、水分欠乏を起こしやすい事に加えてかなりの暑熱負荷がかかるため、自分のペースで運動することは安全面としてとても重要ですが、暑熱環境に対応としようと自然と運動強度を下げるので、運動パフォーマンスとしては低下する事が多くなってしまいます。

水分補給が無酸素性運動に及ぼす影響については、1〜3%余りの体重減少を生じさせる水分不足によって、無酸素性運動パフォーマンスが低下した事が一部研究で明らかになっています。

その中には、水分欠乏によって、バスケットボールやサッカーのスキルパフォーマンスが低下したとする研究もあります。

また、筋力とパワーが脱水の悪影響を受けたという結果もあります。
約3%の体重減少を伴う水分欠乏によって、腕や脚の無酸素性パワー発揮能力が低下したことや、同じく3%の体重減少によって、レジスタンスエクササイズのパフォーマンスが有意に低下し、運動中の心拍数の上昇、主観的運動強度(RPE)の上昇、およびレップ数の低下がみられたことを報告している研究者もいます。

このようなパフォーマンスの低下のいくつかは、気分の乱れや認知能力の低下も影響している可能性が考えられます。様々なレベルの脱水に関連して、気分の乱れ、集中力の低下、および認知能力の低下が生じることが明らかになっています。

したがって、おそらく脱水による生理学的、心理学的な能力の低下が組み合わさって、運動パフォーマンスの低下をもたらしているのではないかと考えられています。

運動する際の水分補給

運動前

最近の研究では、体水分が正常な状態で運動を開始することの重要性が明らかになっています。

脱水状態で運動を開始すると、心拍数と深部体温の上昇によって運動パフォーマンスと生理学的機能の低下を引き起こします。しかし、運動開始時や競技イベント開始時でさえ脱水状態である人が多いと言われています。

したがって特に運動開始時における自分自身の水分需要について教育が必要だと言えるでしょう。しかしながら、難しくてそのような事は分からないという方も少なくありません。

そういう方は、運動2時間前に適量の水分を摂取するのが良いと言われており、コップ2杯半から3杯半ほどが目安と言われておりますので、こちらをぜひ参考にしてみてください。

運動中

運動中の水分の推奨摂取量については、スポーツの現場、医療現場、カンファレンスや研究において様々な議論がされています。
多くの議論がされているというのも、不適切な量の水分摂取による障害や死亡事例が発生してしまったり、運動パフォーマンスの低下を防ぐためです。
しかし、全ての運動実施者に共通する推奨すべき量を提言するのは、現実的とは言えません。
前述の通り、環境条件や運動強度、体力や発汗率などは個人差があり、一概に決定する事は極めて難しいのです。

のどの渇きに応じて水分補給するよう推奨するガイドラインもありますが、のどの渇きを感じた段階ですでに水分不足の状態に陥っていたり、競技の特性や運動される場所によっては自由に水分が摂れるとは限らず、大幅な水分損失から生理的機能やパフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があります。
特に高温多湿環境で運動を行う場合はその危険性が高いと言えるでしょう。

そのような環境下で運動する場合は、アスリートや趣味での運動問わず、ご自身の発汗率を知り、パフォーマンスや運動に対する生理反応を低下させないように水分補給をしなければなりません。

発汗率の算出方法

個人の発汗率の算出方法は以下になります。

①運動前になるべく少ない着衣で体重を計る。
②一定時間(30分または1時間)運動後同じ条件で体重を計る。
③運動前の体重から運動後の体重を引き、グラムに換算する。
④運動中に摂取した水分量をml単位にする。
⑤③と④を足す。これが発汗率(ml/時間)になります。

とても簡単で分かりやすいですので、夏場などは特に発汗率を基に水分補給してみてください。

運動後

運動後の水分補給も極めて重要になっていきます。
1日の内に複数回運動される方、複数日にわたってそれが続く方などは、特に運動後の水分補給が重要になり、数日間にわたって脱水状態が続くと慢性脱水となってしまい、次の運動開始前にすでに脱水状態という事も起こりかねません。

基本的に運動後は、運動前から運動後にかけて減った体重の分の水分を摂取するようにしましょう。
また尿の色も良い判断基準になります。こちらは運動中においても一緒です。
普段よりも濃い色をしていたり、あきらかに暗い色をしていたら、水分が不足している状態ですので、しっかり水分補給してください。

水とスポーツドリンクのどちらを飲むべきか

水分補給する際に、水とスポーツドリンクどちらが良いのかと悩まれる方も多いかと思います。水分損失を補うために摂取すべき飲料のタイプは、環境条件や運動強度、運動時間などによって決まります。

パフォーマンスを重視するのであれば、90分以上の継続的運動を行う場合は、いわゆるスポーツドリンクを摂取すべきであると言われています。

一般的には短時間の運動(1時間以内)においては水のみで水分を補い、長時間の次休憩運動においては糖質電解質飲料を摂取する事が推奨されています。
1時間以上の高強度の運動、または数時間にわたる低強度の運動では、単純に失われた水分を補給する事に加えて、糖質の摂取が必要になります。

1時間以上の高強度運動または長時間の持久系運動中は、血糖値とパフォーマンスを維持するために、1時間あたり約30〜60g (1分当たり0.5g〜1g)の糖質を摂取することを推奨している。

Sawka MN, Burke L SJ, M, Eichner ER, Maughan RJ, Montain SJ, and Stachenfeld NS.
American College of Sports Medicine position stand.Exercise and fluid replacement.

しかし最近では、高強度の長時間運動においてエネルギー消費量が大きい場合、糖質を1時間あたり最大90g (1分当たり1.5g)と多量に摂取する事が提言されています。

そして、朝のトレーニングにはスポーツドリンクは重要だとも言われています。
就寝中の断食で肝グリコーゲンが枯渇しており、尚且つトレーニング前の食事が難しいためです。
糖質を手軽に摂取するといった意味でもスポーツドリンクを有効活用しましょう。

暑熱環境下では、水分と糖質を補うだけでなく、発汗によって失われる電解質も補給しなければなりません。
特に、塩分濃度の高い汗をかきやすい方にとっては、筋痙攣を防ぐためにも重要です。

スポーツドリンクの種類

スポーツドリンクは、大きく分けて2種類あるのを皆さんはご存知でしょうか?
アイソトニック飲料とハイポトニック飲料というものです。

アイソトニック飲料は、安静時の体液にとても近い濃度や浸透圧で作られており、水分、糖質、塩分がバランスよく吸収されますが、発汗によって体液が薄くなっていると吸収速度が落ちるので、運動前や後に飲むのが良いとされています。
ポカリスエットやアクエリアスなどがこのアイソトニック飲料です。

ハイポトニック飲料とは、塩分や糖質の濃度が低めで、安静時の体液よりも低い浸透圧の飲料のことです。
つまり発汗などで体液が薄くなっている状態でも速く吸収されやすく、運動中や直後の水分補給に向いています。
エネルギーを必要としている場合は、アイソトニック飲料と併用するようにします。
ヴァームウォーターやsuper H2Oなどがハイポトニック飲料です。

脱水症状が起きてしまっている場合、またその兆候がある場合は、経口補水液を摂取するようにしましょう。

まとめ

運動時における水分補給は、身体の生理的機能と運動パフォーマンスに大きな影響を与え、障害などにも関係するとても大事な要素です。
近年日本の夏は高温多湿が深刻化しているように感じます。
昨今のコロナウイルスにおける緊急事態宣言によって、一人で運動される習慣ができた方も多くなり、これから訪れる暑い季節でもご自身で身体を動かされる方が多くなるかと思います。
ぜひ安全で楽しく運動するためにも、正しい水分補給を行うようになさってください。

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