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ウォーミングアップでのストレッチの是非。ストレッチによるパフォーマンスへの影響について。

ランニングやトレーニング、スポーツの前に行うウォーミングアップでのストレッチ。怪我の予防やパフォーマンス向上のために、体育の授業でも行った経験があると思います。

このウォーミングアップですが、以前のように長く伸ばすストレッチは行われなくなってきているのはご存知でしょうか。

スポーツの現場で長く伸ばすストレッチがなぜウォーミングアップで行われなくなったのか、ストレッチによるパフォーマンスへの影響からみていきましょう。

ストレッチの種類

恒例的に行われているじっくり伸ばすストレッチをスタティックストレッチ(静的なストレッチ)と言います。

ストレッチにはこれだけでなく、大きく動きのあるダイナミックストレッチや反動を利用したバリスティックストレッチなど、目的に合わせ様々なストレッチがあります。

このストレッチに関する詳しい内容はこちらの記事をご覧ください。

パフォーマンスへの影響

ウォーミングアップでストレッチを行う事によるパファーマンスへの影響は、長い間議論が繰り広げられており様々な論文が発表されています。

中でも最初にストレッチのパファーマンスへの影響について論文を発表したのがカナダSMJB病院のシュライアー氏です。

2004年シュライアー氏は23の論文からストレッチによる筋発揮、スピード、ランニング効率について分析を行いました。

ストレッチを急激に行っても力やジャンプの高さはラニングパフォーマンスは改善されない。 習慣的なストレッチは力、ジャンプの高さ、そしてスピードを向上させますが、ランニングエコノミーを向上させるという証拠はありません。

Dose stretching improve performance?

この研究により初めて運動前のスタティックストレッチが、パファーマンスの向上に寄与しないというエビデンスが示されました。

それだけでなく、2011年カナダの研究者ベーム氏らの研究によると、ストレッチによってパファーマンスは優位に低下されると発表されました。

ストレッチングが筋力や筋パワー に及ぼす影響を調べた 42 論文をレビューし 、これらの論文中で測定された等尺性筋力、等速性筋力、1RMなどの指標のうち 6 割以上で筋力が低下する。「有意差なし」や「改善」を報告しているものよりはるかに多かった。報告された筋力の低下率は様々であるが低下率が大きいものでは‒19.1%にもなる。ストレッチングの持続時間を比較すると、ひとつの筋群に対するストレッチング時間が 90 秒を超えると、それ以下と比較して筋力の低下があきらかとなる。それより短い時間のストレッチング については結果にばらつきがあるものの、短時間(45 秒以下) のスタティックストレッチは、ほとんど筋力を低下させないのに対し、46~90秒では ‒ 5.6%,90 秒以上では‒ 6.1%とあきらかな低下を示す。

A review of the acute effects of static and dynamic stretching on performance

この研究によると45秒以下のストレッチではパフォーマンスに影響を与えないが、45秒以上特に90秒以上のストレッチでは明らかなパファーマンスの低下を示しました。

ポイント

運動前のスタティックストレッチは45秒以下で行うとパフォーマンスが低下しない。

パフォーマンスを上げるストレッチ

ベーム氏らの研究はそれだけでなく、同論文の中でパフォーマンスを上げるストレッチについても触れらています。

ダイナミックストレッチングにおいての時間と等尺性筋力、等速性パワー、1 RMの関係については、スタティックストレッチングの場合とは異なり、ストレッチングによる低下は見られず、長時間のストレッチングでは筋力が向上する。90秒以上のダイナミックストレッチングによる筋力の向上は、90 秒以下と比較して有意である。

A review of the acute effects of static and dynamic stretching on performance

スタティックストレッチのようにじっと止まって伸ばすストレッチではなく、大きく動きのあるダイナミックストレッチでは、長時間のストレッチにより筋力の向上がみられました。

最大幅で7.3%の筋力向上なので、瞬発力を必要とするスポーツにおいて、ウォーミングアップでダイナミックストレッチを取り入れる重要性が分かります。
筋力トレーニング前のウォーミングアップにおいても同様な事が言えるでしょう。

ポイント

運動前のウォーミングアップはダイナミックストレッチを90秒以上行う子で、パフォーマンスは向上する。

習慣的なストレッチの影響

運動前のストレッチについてはスティックストレッチよりも90秒以上のダイナミックストレッチがパフォーマス向上に付与する事が分かりました。

日常的に身体を柔らかくするためや疲労回復のためにストレッチする人は多く、習慣的に行うストレッチはスタティックストレッチがほとんどだと思います。

この習慣的なストレッチは私自身も行なっていますし、お客様にもストレッチの習慣化を勧めています。

しかし、この習慣的なストレッチもパフォーマンスへ影響するのでしょうか。

習慣的にスタティックストレッチを行う影響について研究した、2007年ブラジルの研究者ルビニ氏らの論文を見てみましょう。

Worrellらは,ハムストリングスに対するスタティックストレッチングとPNFストレッチングを5回3週間実施した。その結果、柔軟性には有意な変化がみられなかったが,等速性遠心性筋力と等速性求心性筋力が向上した。

Handelらは膝の伸筋、屈筋に対するPNFストレッチングを3 回8週間にわたって実施し、膝屈筋で18.2%、伸筋で23.0%の遠心性ピークトルクの向上と等尺性膝屈曲筋力の向上を報告している。

The effects of stretching on strength performance

PNFストレッチとは固有受容性神経筋促通法と言い、筋肉の受容器を刺激し神経のコントロールにより伸ばしていく方法です。

習慣的なスタティックストレッチとPNFストレッチにより、筋力の向上がみられました。可動域の向上や疲労回復だけでなく筋力の向上まで得られる、時間的な拘束はありますがメリットはとても大きいです。

それだけでなく、ルビニ氏の研究によるとラットを用いた実験で、24時間の持続的なストレッチを3~30日間継続する事で筋肥大が見られたされています。
ストレッチの持続時間など考えると到底無理な話ですが、筋力トレーニングを用いずに筋肥大した事は非常に興味深い内容です。

まとめ

運動前やトレーニング前に行うストレッチは、止まってじっと伸ばすスタティックストレッチについては45秒以内、大きく動かすダイナミックストレッチは90秒以上で行う事でパフォーマンスの向上が得られる。

また、ウォーミングアップのためでなく、日常的に行うスタティックストレッチは筋発揮やトルクの向上が得られます。

筋出力向上や怪我の予防、疲労回復のためにストレッチを選択し行う事で、パフォーマンスはより高くなります。

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