皆さんは普段トレーニングや運動をする時に、サプリメントなどは摂っていますか?
昨今のフィットネスブームもあり、アスリートの方はもちろん、一般の方も運動パフォーマンスや筋力、パワーの向上のためにサプリメントを摂取されている方が増えてきました。
今回は、いつも摂っているサプリメントに入っているけど、どのような作用があるのかまだあまり一般的に知られていないという成分について、いくつかご紹介していきます。

普段目にすることも多い含有率の高い成分

クレアチン、カフェイン、β-アラニン、BCAA、必須アミノ酸など皆さんがよく名前を聞いたことがあるものがほとんどでしょう。

これらの成分はいろいろなところでよく取り上げられていて、多くの研究によりその効果をご存知の方も多いので、今回はこれらには触れません。
次の項から、あまり耳馴染みのない成分をご紹介していきたいと思います。

あまり知られていない補助成分

一般的にあまり知られていない補助成分といっても数多くあります。
全く聞いた事が無いものから、一度は耳にした事があるものまで、様々です。
今回はその中から、サプリメントによく配合されている成分をご紹介します。

シトルリン

シトルリンは血管の拡張効果のある混合成分として含まれています。つまり血流が良くなる効果がある成分と言えるでしょう。

脳への血流が増える事で集中力や活力がアップし、運動パフォーマンスも向上します。

そしてシトルリンには、L-シトルリンとD-シトルリンがあります。
L-シトルリンは、運動後の回復に一層効果的だとも言われています。
高強度の無酸素性の運動は、アンモニアが作り出されることが分かっているのですが、そういったアンモニアのような廃棄物を除去する効果があるのです。

近年ではシトルリンリンゴ酸が筋力パフォーマンスを改善することが明らかになったようです。

シトルリンリンゴ酸8gを1回投与すると、若年男性のフラットバーベルベンチプレスのレップ数が有意に増加した。

Perez-Guisado&Jakeman

カルニチン

L-カルニチンという名称は聞いたことがあるという方も少なくないと思います。
L-カルニチンはカルニチンの一種です。

カルニチンはアミノ酸由来の物質で、身体のほぼ全ての細胞に存在しています。
そして、多くのメカニズム に作用するとされていて、エネルギーの産生において特に重要な役割を担っていると言われています。
中でもL-カルニチンは筋たんぱく質のバランスを改善することでも知られています。

トレーニングにおいて、前述のアンモニアような廃棄物による筋肉の損傷を減らし、回復時間を短縮させ、筋肉の修復と再生を促進させる効果があります。

ベタイン

ベタインはテンサイを始め、エビや蟹、タコ、イカなどに含まれる成分です。
ストレスがかかっている状態(運動中の脱水や高浸透圧状態)で、細胞を保護するために体内で生み出される物質でもあります。

細胞を水分で溢れた状態で維持し、細胞を守り、それによってたんぱく質の合成を促進するのではないかと言われています。

しかし、ベタインの補給がこの作用を直接増強する効果はまだ完全に調査されたわけではありません。

レジスタンストレーニングを積んだ若者被験者に2.5g/日のベタインを2週間投与したところ、スクワットのレップ数と挙上の仕事量は増加したが、筋力やパワーに有意な効果は見られなかった。
しかしこのような結果は、たんぱく質の代謝が高まった結果ではなく、酸素飽和度の上昇と血中乳酸レベルの抑制による可能性が高いと報告した。

The effects of chronic betaine supplementation on exercize performance ,skeletal muscle oxygen saturation and associated biochemical parameters in resistance trained men.

硝酸塩と亜硝酸塩

硝酸塩と亜硝酸塩は、低酸素状態で一酸化窒素を生み出します。
一酸化窒素には血管を拡張し、血流を促進する作用をはじめ、血管の筋肉を柔軟に保つ働きや、血栓の発生を抑える働きなど、多くの作用があります。

また硝酸塩は、筋肉が収縮する時のエネルギー消費を減少させる可能性があります。それによって、高強度の持久系エクササイズ中の運動耐性が改善する可能性もあるのです。

ビートジュースから得られる1500mg/Lの硝酸塩がクレアチンリン酸の貯蔵の減少を抑制し、爆発的なエネルギーに必要な酸化リン酸化反応の効率を高め、それによって無酸素性の能力の向上を促すとの結論を得られた。

Ormsbee M, Lox J, and Arciero P

ブドウ種子抽出物(GSE)

GSEは、臨床的に安静時の血圧調整剤として使われてきました。
しかし、レジスタンストレーニングと組み合わせた場合の効果はあまり明らかにされていません。

また抗酸化物質であるので、酸化ストレスを低減することによりパフォーマンスの改善に役立つ可能性があります。

400mg/日のGSEを4週間摂取した男子ハンドボールの上級選手は、身体パフォーマンスと爆発的パワーが有意に増加したが、これはおそらくクレアチンキナーゼの減少とヘモグロビンの増加によるものだと思われる。

Grape extract improves antioxidant status and physical performance in elite male athletes.

サプリメントにおける含有量は十分なのか?

今回ご紹介したような成分のマルチ成分のサプリメントに含まれる量は、ほとんどの場合、筋力やパワーおよび回復の反応を引き出すにはあまりに少ないと言われています。

唯一ベタインに関しては、十分な含有量のサプリメントもあるようです。

しかしながら、どの成分もエビデンスに基づく推奨摂取量が次第に明らかになってきてはいますが、未だ不明な部分もあるようです。

副作用

今回紹介した成分の中でも、極めて多量に摂取した場合に副作用を発症することが報告されています。

しかしこれは、コントロールされた環境で運動と共に摂取した場合や、各成分の通常用量での摂取について調査された研究では極めて稀であるそうです。

もしも以下のような症状が出た場合は、今一度摂取する用量を確認してみてください。

カルニチン:体臭、けいれん
ベタイン:コレステロールup、胃もたれ、下痢
ブドウ種子抽出物:頭痛、めまい、薬物相互作用の可能性

まとめ

今回ご紹介したようなマルチ成分サプリメントの補助成分の狙いは、血流の増加、たんぱく質のバランス改善、代謝の促進、酸化ストレスに対する保護などを通じて、筋力とパワーのパフォーマンスアップに効果をもたらすことです。

安全上の重大な問題が示唆されるような研究結果はないため、安全に利用できるといって良いでしょう。

ご紹介した成分の効果や有効性を裏付けるエビデンスは近年少数ながら増えつつあります。それに伴って、前述の推奨摂取量についても明らかにされていくでしょう。

筋力やパワーの改善効果、そのメカニズム、他の成分との相乗効果等を解明するためには、更なる研究と運動パフォーマンスと組み合わせて実施することが必要となりますので、私たちが運動時に目的別にその反応を引き出せる量を正しく摂取できるようになるには、もう少し時間がかかりそうです。

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