健康でも、美容でもビタミンがよく必要と言われていますが、実際に何が本当に必要なのか、どんな種類があるのかを紹介していきます。

ビタミンとは

糖質・脂質・たんぱく質の代謝を助けたり、血管や粘膜、皮膚、骨などの健康を保ち、新陳代謝を促す働きをしたり、体の機能を正常に維持するために必要不可欠な栄養素です。

様々な生体反応に関わっている為、不足や過剰摂取により機能障害を起こす場合もあるので、摂取の際は分量をしっかり確認しましょう!

種類

ビタミンは溶解性の違いで水に溶ける水溶性ビタミンと油に溶ける脂溶性ビタミンに分類されます。

水溶性ビタミン

水溶性ビタミンは、尿などと一緒に排泄される為、必要な量を毎日取る必要があります。過剰にとっても体内に蓄積されずに尿と一緒に排泄されてしまうので、とり過ぎの心配はあまりありません。

ビタミンB1

糖質の分解を助けて、エネルギーにする働きがあります。
グリコーゲンをブドウ糖に変える作用があり、ブドウ糖は脳の唯一のエネルギー源になるので、脳の働きや神経系を正常に機能させます。

また、糖質をエネルギーに変えるので、エネルギーの生産効率が良くなり、疲労回復に効果があります。
不足をすると疲れやすくなるだけでなく、精神的に不安定になったり、イライラすることや肝臓や腎臓の機能も低下し、胃腸障害などの原因にもなります。
食べ物では、豚肉・うなぎ・たらこ・ナッツ類に多く含まれている。

ビタミンB2

脂質の分解を助けて、エネルギーにする働きがあります。
胃腸などの消化器官の粘膜を健康に保ったり、赤血球などの抗体を生産をするだけでなく、爪や皮膚・髪などを再生・成長させます。

不足すると皮膚や粘膜が敏感になり、目の充血、肌あれ、髪の毛の悩み、脂漏性皮膚炎、口内炎、口角炎などをおこします。
食べ物では、豚レバー・鶏レバー・牛レバー・うなぎ・牛乳に多く含まれている。

ビタミンB6

たんぱく質を分解し、一部のアミノ酸を体内で生成するのに必要なビタミンです。
皮膚や髪の毛・歯などを健康にし、成長を促します。免疫機能を維持するのにも必要です。

不足すると皮膚炎や蕁麻疹などのアレルギー症状が出やすくなります。また、月経前後にホルモンバランスの崩れからあらわれるイライラや気分の落ち込みなどの女性特有の症状も緩和します。
食べ物では、かつお・まぐろ・牛レバー・さんま・バナナに多く含まれています。

ビタミンB 12

葉酸と協力して赤血球中のヘモグロビン生成を助けてくれるので、悪性貧血による疲れやすさなどの予防にも効果的です。
また、神経機能の維持など、補酵素として身体の様々な働きに関わっています。

食べ物では干しのり・あさり・牛レバー・しじみ・牡蠣・鶏レバーに多く含まれています、

ビタミンC

毛細血管や歯などを正常に保つだけでなく、骨や腱などの結合たんぱく質である、コラーゲンをつくるのに不可欠です。また、病気や精神的・身体的なストレスへの抵抗力を強めたり、鉄の吸収を良くしたりします。らに、抗酸化作用もあり、活性酸素から身体を守る働きをすることから、動脈硬化や心疾患を予防することが期待されています。

食べ物では柑橘類やいちごなどの果物、野菜、いもなどの多く含まれています。
ビタミンCは水に溶けやすく熱に弱いので、できるだけ新鮮な生で食べるのがおすすめです。

ナイアシン

肝臓でアルコールを分解するときの補酵素として使われるため、二日酔いの緩和に効果あり。
毛細血管を広げる作用があり、血液中のコレステロールや中性脂肪を減らす
自律神経のバランスを保ち、メラトニンを正常化するために必要。快眠ビタミンと言われています。

食べ物では魚介類、肉類の他、きのこ類、穀類に多く含まれています。
熱に強いため、加熱による損失は少ないと考えられますが、水溶性ビタミンのため、食品を洗ったりゆでたりする際に、水に溶けだす場合があります。

パントテン酸

糖質、脂質、たんぱく質の代謝とエネルギー産生に不可欠な酵素を補助する役割をしています。善玉コレステロールを増やしたり、ホルモンや抗体の産生などにも働きます。br>食べ物では多くのものに含まれていますが、特に多いのはレバー、納豆、さけやいわしなどの魚介類、肉類、卵などです。

葉酸

葉酸は、ビタミンB12と協力して血液をつくる働きがあります。
また、妊娠初期の女性が十分な葉酸を摂取すると、胎児の脳や脊髄の発達異常となる神経管閉鎖障害になるリスクを減らす効果があります。

食べ物では、レバーのほか、枝豆、モロヘイヤ、ほうれん草、ブロッコリーといった緑黄色野菜、いちごなどに多く含まれています。

ビオチン

ビオチンは髪や皮膚の健康を保つ栄養素で、コラーゲンの生成や正常な肌のターンオーバーを助ける働きをします。腸内で作られるビタミンなので不足しないとされてきましたが、最近では偏食やダイエットのしすぎにより腸内環境が悪化し、生成が難しくなっている人もいるようです。

食べ物では、しいたけやマイタケなどのキノコ類、レバー、ピーナッツなどのナッツ類に多く含まれています。

脂溶性ビタミン

脂溶性ビタミンはその性質から油と一緒に摂ると吸収率が上がります。また、肝臓に蓄積される為摂り過ぎると過剰症を起こすものがあります。通常の食生活では摂り過ぎる心配はありませんが、サプリメントなどで大量に摂り過ぎることがある為、注意が必要です

ビタミンA

目や皮膚の粘膜を健康に保ったり、抵抗力を強めたりする働きがあります
不足すると暗順応障害が起こり薄暗いところでものが見にくくなり、やがて夜盲症になります。

過剰症の症状として、頭痛や脱毛症・食欲不振・筋肉痛があります。
豚・鶏レバー、うなぎなどに多く含まれています。乳製品(牛乳、バター、チーズなど)、卵などにも含まれます。

ビタミンD

小腸や腎臓でカルシウムとリンの吸収を促進する働きがあります。
血液中のカルシウム濃度を保ち、丈夫な骨や歯をつくるります。

不足すると小腸や腎臓からのカルシウム吸収が不十分となり、骨が軟化し、骨や歯の形成がうまく働きにくくなります。

過剰症の症状は、高カルシウム血症や腎機能障害、食欲不振、嘔吐、神経の興奮性の亢進などの症状が現れます。
きくらげ、本しめじ、しいたけなどのきのこ類、いわし、にしん、さけなどの魚介類に豊富に含まれています。

ビタミンE

体内では生成できないビタミンです。
細胞膜を活性酸素から守り、身体を若く保ってくれる、強い抗酸化作用がある若返りビタミンとも呼ばれています。

また、女性ホルモンの生成を助けるため、生理痛や更年期の予防効果も。
アーモンドなどのナッツ類や、植物油に豊富に含まれています。ウナギなどの魚介類、大豆、緑黄色野菜などにも含まれます。

ビタミンK

血液凝固に関与するビタミンです。
また、たんぱく質を活性化し、カルシウムを骨に沈着させて骨の形成を促す作用もあります。

不足すると血液凝固に時間がかかり、出血が止まりにくくなります。
食べ物では、緑茶、海藻、しそなどの緑黄色野菜、発酵食品の納豆 に多く含まれています。

まとめ

ビタミンは種類があり、思っていたよりも骨や皮膚など身体の生成に関わっていたり、たくさんの働きもあったかと思います。
心身共に健康に保つためにも偏り過ぎず、バランス良くとれるようにできると理想的ですね!

不足したり、過剰に取りすぎても良くない場合もあるので、分量に注意しながら、日常のお食事に取り入れてみてください。

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