コアスタビリティ、体幹の安定には呼吸による背骨の安定が重要です。呼吸をただしく行う事で姿勢の改善だけでなく、腰痛の予防にもつながるほど、呼吸は背骨の安定にとって重要な役割があります。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

こちらの記事では役割や構造、呼吸トレーニングを行う準備について説明しました。
今回は実際のトレーニング方法について触れていきます。

自分の呼吸を確認する

正常な呼吸に関して広く認められた基準は存在しませんが、呼吸評価の範囲内で認められた呼吸要素はいくつかあります。

まずは今の呼吸方法を座った状態・立った状態とどちらもチェックを行ってみましょう。

肋骨の広がり

椅子に座り、背骨がS字の姿勢を作ります。親指を背骨に近い部分に置き下の肋骨の両側に手を当て深く息を吸います。

  • 正しい呼吸

息を吸った際に、肋骨が横に広がり、約3.7~5cm両手が離れ、お腹が膨らみます。

  • 間違った呼吸

横に広がらず上方に上がるようであれば、誤った呼吸の徴候です。

お腹と胸の動き

椅子に座り、背骨がS字の姿勢を作ります。一方の手を胸に、他方の手を下腹部に置き、数回リラックスした呼吸を行います。

  • 正しい呼吸

息を吸った際に、お腹に置いた手が胸に置いた手よりも先に持ち上がります。さらに、胸に置いた手は顎に向かって上方に動くのではなく、やや前方に動きます。

  • 間違った呼吸

息を吸った際にお腹に当てた手よりも先に、胸に当てた手が動く。また、胸に当てた手が顎に向かい上方に動く。

間違った呼吸例

呼吸のチェックはいかがでしたでしょうか。
先ほど示した間違った呼吸例の他に、呼吸パターンとして一般的にみられる特徴がこちらです。

  • 吸いはじめに胸部の上昇が起こる
  • 肋骨の側方への広がりが不十分
  • 口呼吸
  • 首の前側にある筋肉を緊張させてしまう
  • 肩甲骨や肩があがってしまう
  • ため息呼吸
  • 安静時の呼吸数が毎分12~14以上
  • 頭部が前方にでてしまう

この例は網羅的なリストには程遠いですが、呼吸に問題があるか否かを判断するきっかけになります。

呼吸トレーニングの方法

呼吸の再トレーニングは効果がある事が知られていますが、効果が出るまでに数週間かかり、1日に数回実施する必要があります。

3種目紹介します。徐々に難易度が上がっていきますので、しっかり行えるようになってから次の種目に移行するようにしましょう。

Chaitow氏によると、呼吸パターン障害を改善するには10分程度の短時間訓練を1日に数回実施する事が最も効果的であると提唱しています。
しかし、呼吸器に違和感がある場合などは、医師の診断を仰ぐようにして下さい。

口笛呼吸

横隔膜を引き締めて、呼吸の方法を再トレーニングする最も良い方法の一つに、口笛呼吸があります。口をすぼめて出来るだけゆっくりした呼吸を行います。

「自分の呼吸を確認する」の正しい呼吸を参考にして下さい。
また、吸う際に肩がすくんでしまう場合は、吸う時に肘を落とす意識を持ち、肩のすくみが出ないように注意しましょう。

鼻から息を吸い(2~4秒)口をすぼめてゆっくりと息を吐きます(4~8秒)。これを30回1日に2回を目標に行いましょう。

ブリージング

口笛呼吸に慣れてきたら、最もお腹側にある肋骨に手を当て、腹部の動きや肋骨の動きを意識して口笛呼吸を行います。

仰向けに寝て行う事で、肋骨の動きや頭の動きがコントロールしやすくなります。仰向けに慣れてきたら、座って、立ってと発展させていきましょう。これを30回1日に2回を目標に行いましょう。

息を吸った際に肋骨が横に広がり、約3.7~5cm両手が離れお腹が膨らみます。お腹が胸よりも先に持ち上がります。さらに、胸は顎に向かって上方に動くのではなく、やや前方に動きます。

ドローイン

ブリージングに慣れたらドローインを行います。
同様に口笛呼吸を行いますが、ゆっくり息を吐く際にきついズボンを履く時のようにお腹をへこませます。

息を吐いてお腹をへこませた際に、背骨のS字ラインが崩れないように注意しましょう。

こちらも、仰向けに慣れてきたら、座って、立ってと発展させていきましょう。これを30回1日に2回を目標に行いましょう。

コアスタビリティトレーニング

前回の内容を振り返ると、コアスタビリティとは下記のように概念づけていました。

手足を除いた体幹部のみがコアスタビリティではなく、体幹部を安定させながら手足をコントロールできる能力。また、適切な背骨の形(ニュートラル)を保ちながら手足を動かせるようにする能力。

呼吸により横隔膜が姿勢安定筋として働き、その状態で四肢を動かし、四肢が動いく事による体幹部への負荷を受けらえるようにする事が大切です。

プランク

画像の姿勢を作り姿勢をキープするトレーニングです。

呼吸トレーニングで行った呼吸方法を続け、息を止めないように注意して行いましょう。呼吸方法は可能な呼吸方法で構いません。
30秒キープを目標に行ってみましょう。

サイドプランク

こちらも、画像の姿勢を作り姿勢をキープするトレーニングです。

同様に、呼吸トレーニングで行った呼吸方法を続け、息を止めないように注意して行いましょう。呼吸方法は可能な呼吸方法で構いません。
30秒キープを目標に行ってみましょう。

プランク シングルハンドアップ

先ほど行ったプランクのアドバンス種目です。

体幹部を安定させながら手を動かす種目ですので、手足の動きにより体幹部がブレないようにコントロールします。
一方の手を伸ばしたら、プランクの姿勢に戻り、もう一方の手を伸ばし、プランクの姿勢に戻るを繰り返します。

同様に、呼吸トレーニングで行った呼吸方法を続け、息を止めないように注意して行いましょう。呼吸方法は可能な呼吸方法で構いません。
10回を目標に徐々に回数を増やしていきましょう。

プランクウォーク

こちらもプランクのアドバンス種目です。

プランクの姿勢から片腕を伸ばし、もう一方の腕も伸ばし、腕立て伏せのスタート姿勢に移行します。

腕立て伏せのスタート姿勢になったら、片腕ずつ肘を付きプランクの姿勢に戻ります。

同様に、呼吸トレーニングで行った呼吸方法を続け、息を止めないように注意して行いましょう。呼吸方法は可能な呼吸方法で構いません。
10回を目標に徐々に回数を増やしていきましょう。

まとめ

横隔膜は主な呼吸であると同時に姿勢安定筋でもある事がわかりました。したがって、正しい呼吸を行う事で、横隔膜の体感安定筋としての働きも改善できるという事です。

より良い呼吸習慣はコアスタビリティに良い影響を与え、腰痛予防や生活の質の向上をもたらすと思われます。

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