通販番組や雑誌などでも目にする機会の多くなったEMS製品。
付けているだけで腹筋運動数千回分の機能があると謳われている製品も売り出されています。
つけるだけでシックスパックになれるのであれば夢のような商品ですが、実際に外部からの電気刺激だけでも筋肉は発達するのでしょうか?
筋肉の収縮の仕組みやEMSとトレーニングの違い、実際の研究結果などを見ていきましょう。
EMSとは
EMSは
読んで字の如く、

筋肉の収縮のメカニズム
筋肉は収縮する事で関節を動かす作用があります。
筋肉を動かそうとした際に大脳皮質という場所から運動指令として電気刺激が起こり、脊髄を通り、更に末梢の神経に伝わります。
この刺激が筋肉と神経の付着部での物質の受け渡しのきっかけとなり筋肉を収縮させます。

運動神経と筋肉のつなぎ目の部分を神経筋接合部または神経終板と呼びます。
大脳から起こった指令は神経終板に到達すると、アセチルコリンという物質を放出します。
筋細胞がアセチルコリンを受け取る事で細胞内にナトリウムイオンが流入する事で筋肉が収縮します。これを
EMSの実際
実際の筋肥大効果は?
EMSは電気刺激で強制的に筋肉を収縮させるものでした。
では自分の意識を伴わない筋収縮で筋肉は発達するのでしょうか?
健康な成人女性13名に対して食事の管理を行わずに、お腹にEMSを使用するといった条件での研究では
3か月間のEMSトレーニングにより、 刺激を行った腹直筋の断面積は開始前と比べて21.6%増加した が(p<0.01)、隣接する腹斜筋・腹横筋断面積は増加しなかった。
電気的筋肉刺激(EMS)による筋力トレーニングの腹 筋及び体組成に及ぼす効果
成田 和穂 、向本 敬洋 、勝川 史憲 、大野 誠 ( 日本体育大学、 慶應義塾大学)
という結果が出ています。
他の

EMS自体は筋肉の肥大には効果的であるようです。
では実際に身体を動かして行うトレーニングとEMSでの筋肥大との違いはなんでしょうか?
EMSとトレーニングの違い
神経の働きの有無
EMSとトレーニングを行う事の違いは、やはり
実際に自分の意思で身体を動かす場合には大脳から筋肉への神経や物質のやり取りなどの複雑な通路がありました。
また、人間の脳は大脳、小脳、海馬など様々な領域に分かれています。
大脳皮質は先ほどから出来ていますが、

小脳は運動や姿勢の調整を行っている場所です。
大脳と小脳は密接に情報のやりとりを行っています
働く筋の数の違い
EMSを用いて筋肉を刺激する場合はターゲットとなる筋肉にのみが収縮を起こします。
例えば、腕の引き締めをイメージした場合、振袖のお肉である上腕三頭筋は肩甲骨~前腕にくっついている筋肉です。
筋肉は縮む事で働くので、
更に立って行うようなエクササイズを選択した場合は体幹部の筋肉も必ず働きます。

身体を動かしてトレーニングを行う事は一つの筋肉だけではなく、たくさんの筋肉が働くため、
まとめ
EMSでの刺激は実際に筋肥大などの効果がある結果が出ています。
ただ収縮の機序としても負荷をかけてトレーニングを行う場合は脳から筋肉への信号や物質のやり取り、出力の調整など複雑な機構が働く事で初めて収縮が起こりました。
電気刺激で筋肉を収縮させる場合、刺激を受けるのはパットが貼ってある場所の筋肉のみになります。
負荷をかけてトレーニングを行う場合は一つの筋肉のみが単一で働くことはなく、動作を滑らかに行うために様々な筋肉が働きます。
EMSだけでも効果はある事が分かっていますが、トレーニングも行えるようにする事で筋肉の発達だけでなく、身体の動かしやすさや機能の改善にも繋がります。 目的や体力レベルに合わせて使い分ける事が重要です。

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