超加工食品という言葉を聞いたことはありますか?
肥満や糖尿病、心臓病につながるリスクがあり、健康意識の高い方を中心に注目を集めています。
加工されているから悪いということではなく、超加工食品には恐ろしい裏側があったんです!
今回は超加工食品とは何か、なぜ問題視されているのか、食べ過ぎてしまう仕組みや健康への影響、そして今日から実践できる付き合い方について、研究結果をもとにわかりやすく解説していきます。
超加工食品とは?なぜ問題視されているのか
超加工食品とはいったい何かを知るのに重要なのが、ブラジルの研究グループが提唱した「NOVA分類」という考え方です。
- 野菜や果物、肉、魚、卵などの自然に近い食品は「未加工」
- 塩や砂糖、油などは「料理用加工原料」
- チーズや味噌、伝統的なパンなどは「加工食品」
- 乳化剤や人工香料、増粘剤など添加物を加え工業的に加工された作られた「超加工食品」
このように加工程度により4つに分類されます。
加工食品といっても様々種類があり、工業的に加工されたものが超加工食品です!

超加工食品に隠されたリスクとは?
2019年アメリカ国立衛生研究所(NIH)が非常に興味深い研究を発表しました。
この研究では、超加工食品中心の食事と未加工食品中心の食事で、タンパク質や脂質、炭水化物、食物繊維などの栄養バランスができるだけ同じになるよう調整されていました。ただし、食べる量には制限がなく、参加者は好きなだけ食べることができました。その結果、超加工食品を食べていた参加者は自然と1日あたり約500kcal多く摂取していたのです。
注目して欲しいのが、加工されるだけで多く食べてしまうということです!
では、なぜ超加工食品は食べ過ぎてしまうの。超加工食品に隠された食べ過ぎてしまう3つの理由をご紹介します!
①エネルギー密度が高い
じゃがいもとポテトチップスを比べると、同じ重さでもポテトチップスの方がはるかに高カロリーです。他にも鳥もも肉とチキンナゲットでも同じことが言えますね。
加工されているだけで、気づかないうちに多くのエネルギーを取っているんです!
さらに、超加工食品は柔らかく食べやすいよう設計されているものが多く、噛む回数が少なくなりやすい特徴があります。
すると満腹感を感じる前に食べ終わってしまい、結果として食べ過ぎにつながります。

②食品マトリックスの崩れ
食品マトリックスとは、食べ物が本来持っている構造のことを指します。
例えば、みかんを丸ごと食べる場合、糖質は果肉や食物繊維の中に含まれているためゆっくり消化吸収されますが、ジュースになると、構造が崩れ糖質が短時間で吸収されやすくなります。
超加工食品は食品の構造を一度分解し再構成して作られています!
その結果、満腹感を得にくくなったり食べ過ぎを引き起こしやすくなります。
りんご1個食べると満腹感ありますが、りんごジュース500mlって簡単に飲めますもんね!
同じグラムでもカロリーが高い上に、食べやすい構造に作られているからついつい量が増えてしまうんです。

超加工食品は一度食べたらやめられない
超加工食品の問題はこれだけでなく、もっとも恐ろしいのが「もっと食べたくなるように」設計されていることです。
ポテトチップスや菓子パンを食べ始めると、つい手が止まらなくなった経験はないでしょうか?
これは意志が弱いからではなく、超加工食品自体に原因があり、自分の意思とは関係なく食べたくなってしまうんです。
超加工食品はもっともおいしいと感じやすい糖質・脂質・味の組み合わせを追求してきました。
食べた人に幸福を感じさせる塩、糖、脂肪のバランスをブリスポイントと言います!
一口食べるごとに脳の報酬系が刺激され、もっと食べたいという欲求が生まれ、体の満腹感の信号を無視してついつい食べ過ぎてしまうのはこのためなんです。
そして、先ほどお伝えした通り、超加工食品の多くは柔らかく食べやすいため、満腹のサインが脳に届く前に多くのカロリーを摂取してしまいます。
甘い飲み物やスナック菓子は血糖値を急激に上昇させ、その後に強い空腹感を感じさせてしまいます!
その結果、短時間に食べ、満腹になってもっと食べ、時間が経つとまた食べたくなる。
つまり、超加工食品は食べたらすぐ病気になることではなく、少しずつ食べる量が増え、その積み重ねが体重増加や生活習慣病のリスクにつながることが問題なのです。

超加工食品でリスクが高まる病気
近年の研究では、超加工食品を多く摂取する人ほど、さまざまな病気のリスクが高いことが報告されています。
特に関連が強いとされているのが、肥満、2型糖尿病、心血管疾患です!
2024年に発表された大規模なレビュー研究では、約990万人分のデータが解析されました。
その結果、超加工食品の摂取量が多い人ほど、心血管疾患による死亡リスクや2型糖尿病のリスクが高いことが報告されています。
また、韓国で行われた約7万人を18年間追跡した研究でも、超加工食品の摂取量が増えるほど糖尿病リスクが上昇することが示されました。
超加工食品と病気の関係性
なぜ超加工食品とこれらの病気が関係するのでしょうか。
大きな理由のひとつは、内臓体脂肪の増加です!
超加工食品は食べ過ぎを引き起こしやすく、気づかないうちに摂取カロリーが増えやすい特徴があります。
とくに内臓脂肪が増えると、炎症性サイトカインと呼ばれる物質が分泌されやすくなります。
このサイトカインは体内で慢性的炎症を引き起こし、インスリンの働きを悪くし、糖尿病や動脈硬化のリスクを高める原因のひとつと考えられています。
さらに、砂糖入り飲料や果汁ジュースは、血糖値を急激に上昇させインスリン分泌の負担を増やします。
こうした状態が長期間続くと2型糖尿病につながる可能性があります!
ここで知っておきたいのが、現在の研究の多くは観察研究であり、超加工食品が直接病気を引き起こすと完全に証明されたわけではありません。
運動不足や喫煙、睡眠不足など、他の生活習慣が影響している可能性もありますが、多くの研究で同じような結果が報告されているため、超加工食品の摂り過ぎには注意が必要だと考えられています。

実はすべての超加工食品が悪いわけではない
超加工食品をひとつのカテゴリーとして扱うこと自体に限界があると指摘されています。
同じ超加工食品に分類される食品の中でも、健康への影響が大きく異なるからです。
例えば、冷凍野菜などの冷凍食材やヨーグルト、プロテインパウダーなどは、分類上は超加工食品に近いですが、健康への悪影響はありません。
大切なのは超加工食品かどうかだけで判断しないことです!
超加工食品だから悪いではなく、どのような栄養を含んでいるのかを考えることが重要です。
注意が必要な超加工食品
超加工食品だから悪いわけではなく、研究結果をもとにして優先的に減らした方が良い食品をご紹介します。
①砂糖入り飲料
まず最も避けた方が良いのが砂糖入り飲料です。
清涼飲料水や加糖コーヒー、エナジードリンクなど、満腹感をほとんど得られないまま多くの糖質を摂取できてしまいます!
さらに液体であるため吸収も早く、血糖値の急上昇や過剰なカロリー摂取につながりやすいことが指摘されています。
健康そうに見えて果汁100%ジュースも注意が必要です!
果物を丸ごと食べる場合は、食物繊維や構造によって糖質の吸収が緩やかになりますが、ジュースになると糖質が短時間で吸収されやすくなります。

②ハムやソーセジなど加工肉
ハムやソーセージ、ベーコンなどの加工肉も注意が必要です。
加工肉には保存性や色味、風味を保つために、亜硝酸塩などの添加物が使用されることがあります。
亜硝酸塩は体内で反応することで発がん性物質であるニトロソ化合物が生成されます!
実際に国際がん研究機関では、加工肉を「ヒトに対して発がん性がある」と評価し、グループ1に分類しています。
最近の発表では、加工肉を毎日50g多く摂取すると、大腸がんのリスクが約18%上昇すると言われています!
また、加工肉には塩分や飽和脂肪酸が多く含まれる製品も多く、心血管疾患との関連も報告されています。
少量であれば問題ないのですが、朝食にハムやソーセージ、昼食にサンドイッチなど、毎日の習慣になっている場合は注意です。
大腸がんや心血管疾患との関連が指摘されているので、これを機に見直す価値はあると思います。

③菓子パンやスナック菓子
菓子パンやスナック菓子は糖質と脂質がとても高く、エネルギー密度が高いにもかかわらず満腹感が得られにくいです。
他の超加工食品よりも食べやすく設計されているため、少しだけと思っても止められずにどんどんと食べてしまった経験ないでしょうか。
たまになら良いのですが、毎日の習慣になっていたら問題です!
超加工食品を見直す際は、まず飲み物やお菓子など、日常的に摂取しているものから減らしていくことをおすすめします。

今日からできる改善方法
結局、超加工食品は食べない方がいいの!と思うかもしれませんが、超加工食品を完全にゼロにすることは難しいですし継続できません。
コンビニやスーパー、外食など、私たちの生活には超加工食品があふれています。
研究でも重要なのはゼロにすることではなく、「割合を減らすこと」だと考えられています!
実際に、高齢者を対象とした研究では、超加工食品の割合を約50%から13%まで減らしたことで、体重や体脂肪、血糖値やコレステロールなどの改善が見られました。
①飲み物を見直す
500mlの清涼飲料水には50〜60g程度の糖質が含まれていることがあります。
これはお茶碗一杯のご飯と同じ糖質の量なんです!
しかし、ジュースを飲んだからといって、その分だけ食事量を減らさないと、糖やカロリーがそのまま上乗せされてしまいます。
実際、超加工食品の研究でも、砂糖入り飲料は健康リスクとの関連が最も強いカテゴリーのひとつとして報告されています。
まずやってほしいのが毎日のジュースを水やお茶に変えることです!
たったそれだけでも、1週間、1か月、1年と積み重なることで大きな差になります。

②食材に近い食品を選ぶ
ポテトチップスよりじゃがいも、果汁ジュースより果物、菓子パンよりご飯。
できるだけ食品本来の形に近いものを選ぶことで、加工される過程が少なくなり、カロリーの摂りすぎや食欲の暴走を防ぐことにつながります。
成分表示を見て添加物が多いものも加工されています!
こうした食品は食べやすく設計されているため、結果として食べ過ぎにつながりやすいことがあります。
冷凍の野菜や納豆や豆腐など加工さていても素材に近い食材もおすすめです!
超加工食品をゼロにすることではなく、「何かを減らしたら、何かを足す」という考え方が大切です。
菓子パンを減らしたらご飯を増やす。ジュースを減らしたら果物を食べる。加工肉を減らしたら魚や卵を選ぶ。
こうした小さな選択の積み重ねが、健康的な食習慣につながっていきます。

超加工食品との付き合い方
ここまで読むと健康でい続けるためには、「超加工食品は絶対に食べてはいけない」と感じた方もいるかもしれません。
しかし、現在の研究が示しているのは、超加工食品を完全に排除することではなく、摂取量や種類を見直すことの重要性です。
超加工食品の研究の多くは観察研究で、超加工食品が直接病気の原因であると完全に証明されたわけではありません!
超加工食品というカテゴリーには、砂糖入り飲料やスナック菓子から冷凍野菜やプロテイン製品まで幅広い食品が含まれています。
そのため、超加工食品だから悪いと判断するのは難しいのです。
大切なのは極端にならないことです。
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超加工食品を多く食べている方への、簡単にできる変更方法などもお伝えしています。
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