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カフェインは健康にとって悪者か?カフェイン摂取の実際と注意すべきポイントについて

カフェインは日常的に摂取する機会の多い物質です。

コーヒーだけでなくお茶のような嗜好品に多く含まれるので、習慣的に摂取している方もとても多いと思います。

ですがカフェインの入っていないカフェインレスコーヒーなどもあるように、マイナスのイメージも強く持たれる事もあります。

実際にカフェインとはどんなものなのでしょうか。
カフェイン摂取のメリットとデメリットをみていきましょう。

カフェインとは

カフェインはアルカロイドという 植物由来成分の一種 化合物の事です。
カフェインの歴史は長く、 1819年にはコーヒーからの単離に成功しています。

嗜好品としての歴史はもっと古く、BC2000年ごろにはお茶が飲まれていたようなので、ヒトとカフェインの付き合いはかなり長いものになります。

カフェインの効果

覚醒・興奮作用

カフェインと聞くとまず思い浮かぶのは寝れなくなる。といった覚醒作用だと思います。

人の神経が興奮する(働く)と代謝産物としてアデノシンという物質が分泌されます。
このアデノシンはアデノシンと結びつくアデノシン受容体を通して濃度を管理されています。

アデノシンがアデノシン受容体に結合すると、脳の活性化物質の放出を制限(ブレーキ)する事で眠気をもようします。

カフェインはアデノシンと形が似ているため、アデノシン受容体に結合します。
カフェインと結合したアデノシン受容体はブレーキ作用を行わなくなるため、眠気を感じづらくなります。

眠気覚ましの機序としては、カフェインが覚醒のアクセルというよりかは、ブレーキを働かせなくするといった効果になります。

疲労感の軽減

カフェインには疲労感の軽減させる働きも分かってきています。

Doherty and Smith(2005)は、運動中の疲労感に関する 自己評価について検討し、カフェイン(4 ~ 10 mg/kg)の 1 時間前摂取により、疲労感が減退することを報告した。 また、カフェイン摂取の中断により、疲労感が上昇すること も認めた。Stuart et al(. 2005)は、40 分ハーフで 10 分間の 中断があるラグビー試合において、カフェイン(6 mg/kg) の 70 分前摂取は、疲労感を減退することを報告した。

日常生活の中におけるカフェイン摂取 -作用機序と安全性評価-

鎮痛作用(頭痛、筋肉痛)

カフェインには交感神経を刺激する事で血管を収縮させる働きがあります。
血管が拡張しておきてしまう頭痛に対しての鎮痛効果
もあります。

また遅発性筋肉痛(DOMS)の緩和効果も認められています。


運動習慣のある大学生男子を対象 者に,上腕二頭筋エクセントリック運動により発 生する上腕部DOMSへのカフェイン摂取効果お よびその継続時間を検討した。また,DOMSが発 生した筋は,スティフネス(硬さ)が増加し,痛 みへの感受性が高まることが報告(Jones et al., 1987; Ebbeling and Clarkson., 1989; Murayama et al., 2000)されていることから,筋硬度へのカ フェイン摂取の影響についても検討した。その結果,カフェイン摂取は,筋硬度を低下傾向にし, 主観的筋肉痛を軽減させる効果があることが示された。 これらの結果は,遅発性筋肉痛の対処法の一つ として,カフェイン含有飲料(コーヒーやお茶な ど)の摂取が有効である可能性を示している。

北海道教育大学学術リポジトリ カフェイン摂取が遅発性筋肉痛及び筋硬度に及ぼす影響

コーヒーの抗がん作用

コーヒーはカフェインの含まれる飲み物の代表ですが、国立がん研究センターの研究によると日常的にコーヒーを摂取している人の方が肝がんのリスクが低い事が認められています。

この結果に対しての明確な機序は明らかにはされていませんが、1日に5杯以上のコーヒーを摂取している人は飲まない人に比べて肝がんのリスクは1/4という結果が出ています。

コーヒーをほとんど飲まない人と比べ、ほぼ毎日飲む人では肝がんの発生率が約半分に減少し、1日の摂取量が増えるほど発生率が低下し、1日5杯以上飲む人では、肝がんの発生率は4分の1にまで低下していました。発生率の低下は男女に関係なく見られていました。

国立がん研究センター 予防研究グループ  コーヒー摂取と肝がんの発生率との関係について

更に、がんだけでなくコーヒーは脳血管疾患及び呼吸器疾患への死亡リスクの減少も認められています。

なぜコーヒー摂取で死亡リスクの低下が見られるのでしょうか。第一に、コーヒーに含まれるクロロゲン酸が血糖値を改善し、血圧を調整する効果がある上に、抗炎症作用があるといわれています。第二に、コーヒーに含まれるカフェインが血管内皮の機能を改善する効果があるとされています。また、カフェインには気管支拡張作用があり、呼吸器機能の改善効果があるのではないかと言われています。

国立がん研究センター 予防研究グループ コーヒー摂取と全死亡・主要死因死亡との関連について

日常的のコーヒーを摂取する事は健康の増進にもつながりそうです。

カフェインのデメリット

ここまではカフェインのメリットについてみてきました。
ではカフェインの摂取による負の効果にはどんなものがあるのでしょうか?

過剰摂取によるカフェイン中毒・死亡

カフェインを頻繁に取っている場合、身体にはカフェインへの耐性(慣れ)が出来てきます。

そうなると中々カフェインの効果が得られなくなるため摂取量が増えていき、中毒症を発症する事があります。

一日の摂取許容量は個人差が大きい事などから日本、国際的にも設定されていないので、あくまで目安量になっています。

欧州食品安全機関(EFSA)によると、健康を維持するために望ましいカフェイン摂取量の目安は
・1日当たりカフェイン400mg未満
1回あたりカフェイン200mg未満
としています。

中毒症を発症させる明確な摂取量はありませんが、
成人の場合、1時間以内に6.5mg/kgの摂取で約半数が、3時間以内に17mg/kgの摂取で全数が急性中毒発症となります。

体重60kgの成人であれば10杯近くのコーヒーを摂取する事で中毒量に達します。

カフェイン中毒の代表的な症状は

  • 吐き気、嘔吐
  • 手足のしびれ
  • 動悸
  • 悪寒

といったものが挙げられます。

更に短時間での過剰な摂取が行われると、死に至る事もあります。
致死量に関しても個人差がありますが5g以上の摂取は危険とされています。

身近な飲み物のカフェイン含有量は

  • コーヒー 60 mg/100 ml
  • インスタントコーヒー (顆粒製品) 57 mg/100 ml
  • 玉露 160 mg/100 ml
  • 紅茶 30 mg/100 ml
  • せん茶 20 mg/100 ml
  • ウーロン茶 20 mg/100 ml

致死量を飲み物で摂取する事はまずないかと思いますが、カフェインは医薬品にも含まれる事が多いので、時間当たりの摂取総量が多くなりすぎないように注意が必要になります。

妊婦の摂取による胎児への影響

妊娠された場合カフェインを気にする方はかなり多いと思います。
妊婦や胎児への影響についてはまだはっきりと明らかになっていない部分も多いようですが、様々な注意喚起がなされています。

WHO(世界保健機関)は

「紅茶、ココア、コーラ飲料は、ほぼ同程度のカフェインを含み、コーヒーにはこれらの約2倍のカフェインが含まれている。このため、カフェインの胎児への影響についてはまだ確定していないが、妊婦はコーヒーの摂取量を一日3~4杯までにすべき」

WHO:Healthy Eating during Pregnancy and Breastfeeding,Booklet for mothers,2001

更に、英国食品基準庁(FSA)では胎児への影響を明言する見解を示しています。

カフェインが多すぎると、出生時体重が本来の体重よりも少なくなる可能性があり、後年の健康状態のリスクを高める可能性があるためです。高レベルのカフェインが自然流産を引き起こす可能性があることを示唆するいくつかの証拠もあります。カフェインは、コーヒー、紅茶、チョコレート、ソフトドリンク、および特定の医薬品に含まれています。

Pregnant women advised to limit caffeine consumption

上記以外の機関や各国のガイドラインともに妊娠中のカフェインについては控えるべき。との見解で一致しています。

アルコールと同時摂取による弊害

お酒をカフェイン等が多く含まれているエナジードリンクで割るという飲み方があります。

カフェインをアルコールと同時に摂取すると、アルコールが引き起こす機能低下をカフェインが隠してしまいます。

その分、たくさん飲めるような気持になってしまいますがカフェインは酔いを感じづらくするだけで、実際にアルコールの代謝機能を高めてくれているわけではありません。

アルコールとカフェイン(エナジードリンク)の飲み合わせについて、 米国疾病予防管理センター(CDC) は以下のようにまとめています

・アルコールがカフェインと混合されると、カフェインはアルコールの抑うつ効果を隠すことができ、飲酒者が他の場合よりも注意力を感じることができます。その結果、彼らはより多くのアルコールを飲み、彼らが実現するよりも多くの障害を持つようになり、アルコールに起因する危害のリスクを高めます。1–5

・カフェインは、肝臓でのアルコールの代謝に影響を与えないため、息や血中アルコール濃度を低下させたり(「落ち着いた」)ことはなく、アルコール消費による機能障害も軽減しません。1
(中略)

・アルコールとエナジードリンクを混ぜる15〜23歳の飲酒者は、アルコールをエナジードリンクと混ぜない飲酒者よりも、高強度で飲み込む傾向が4倍になります

Fact Sheets Caffeine and Alcohol   Dangers of Mixing Alcohol and Caffeine

エナジードリンク自体の味の濃さもあり、いくらでも飲めるような気持ちになってしまいますが、実際に身体の機能自体はアルコールの影響を受けているので注意が必要な飲み合わせになります。

まとめ

カフェインは、過剰に摂取する事で中毒症状を起こしてしまいます。
また、明確にはなっていませんが胎児への影響もあるとされています。

カフェインはコーヒーやお茶といったものだけでなく、清涼飲料水、医薬品にも多く含まれているので、ついつい摂りすぎてしまう事もありますが、

ただ、カフェインを摂取する事で受けれるメリットもたくさんあります。タイミングや量を守って摂取するようにしていきましょう。

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